発行物

ヒロシマ・アピールズ 2011

サイズ:B1(728 x 1,030 mm)
価格:1,000円(税別)

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ヒロシマ・アピールズ 2011

タイトル:「負の閃光」
デザイン:遠藤 享


制作コメント

2011年3月11日 福島原発事故発生!
その数日後、「ヒロシマ・アピールズポスター制作を」との連絡を受ける。僕はさっそく広島行きを決行、心の準備を始める。何か通常とは違う緊張感を持って、3度目となる原爆ドームの前に立った。瞬間的に福島第一原発の建屋崩壊状態の風景とダブってしまう中、カメラのシャッターを切った。基本的なデザインの方向性は、その時ほぼ決定づけられたと言える。今まさに様々に論じられている、日本の核への危機感が自分をそうさせたのだと思う。表現手段として原爆ドームを素材として使用するというのは、実に安易な発想であり、陳腐なものになる可能性は大きい。が、僕はあえて難課題を自分に課す事を選んだ。試行錯誤しながら制作しているのを見た6年生の孫が『あっ! これ原爆ドームだね!』と、大声で叫んだ。さて、僕の表現から何が伝えられるだろうと考えつつ制作をした。

「ヒロシマ・アピールズ」ポスターとは

社団法人日本グラフィクデザイナー協会(JAGDA)と財団法人広島国際文化財団が1983年、言葉を超えて「ヒロシマの心」を訴えるポスターを共同制作、内外に平和を呼びかけるキャンペーンの構想を発表。同年に第1回作品として、当時JAGDA会長だった故亀倉雄策氏の「燃え落ちる蝶」が発表され、その後8年間、毎年1点ずつ新しいポスターが制作されました。
ポスターは一般販売されたほか、「平和ポスター展」として全国各地で巡回展示されました。平和市長会議の参加都市に贈られ、85年にスイス・ジュネーブでの米ソ首脳会談前に開かれた原爆資料展、97年の欧州ヒロシマ展で紹介されるなど、海外でも反響を呼びました。
戦後60周年を迎えた2005年を機に制作を再開しています。

歴代制作者:

1983 亀倉雄策/1984 粟津 潔/1985 福田繁雄/1986 早川良雄/1987 永井一正/1988 田中一光/1989 勝井三雄/2005 仲條正義/2006 佐藤晃一/2007 松永 真/2008 青葉益輝/2009 浅葉克己/2010 長友啓典/2011 遠藤 享/2012 奥村靫正/2013 葛西 薫/2014 井上嗣也/2015 佐藤 卓/2016 上條喬久/2017 原 研哉/2018 服部一成/2019 澁谷克彦