2019.07.18
JAGDAは、ヒロシマ平和創造基金および広島国際文化財団との共催により、言葉を超えて「ヒロシマの心」を訴えるポスターキャンペーン「ヒロシマ・アピールズ」を実施しています。
毎年JAGDA会員1名がポスターを制作し、広島市長に贈呈するとともに、国内外に広く頒布することで平和を希求する活動です。
この度、澁谷克彦氏(東京)による2019年版のポスター(シリーズ22作目)が完成いたしました。
タイトル:「希望」
デザイン:澁谷克彦
主 催:公益財団法人ヒロシマ平和創造基金
一般財団法人広島国際文化財団
公益社団法人日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)広島地区
協 力:凸版印刷株式会社、株式会社竹尾
詳 細:JAGDA広島地区
制作コメント
被爆直後の広島を描いた本に、“羽の焼けたつばめは空を飛べなくなってピョンピョンと地面を歩いて”いたと記されていた。もちろん爆心地を飛んでいたものたちは跡形もなくなってしまっただろうが、どの鳥より素早いつばめが羽を焼かれてしまうことこそ、原爆の一瞬の威力に他ならない。巣の中の雛たちは、飛べなくなった親を待ち続けたのか。
広島に原爆が落ちて長い時間が経ち、市民の多くは被爆した人々の子供や孫の世代になった。しかしそのとき壊されたものは彼らの心身に入り込み、終わりはなく、そこにこの原子爆弾というものの異様さを感じる。
子供は未来への希望。新しい世代をとりまく世界が平和であり続けるため、少しでも多くの人が世界の大人たちに広島の物語を語り伝えて欲しいと、そんな思いをポスターに込めた。
作者略歴
澁谷克彦 Katsuhiko Shibuya
東京生まれ。1981年東京藝術大学デザイン科卒業、同年株式会社資生堂宣伝部入社、多くの広告やブランドのクリエイティブディレクション、アートディレクション、CI、グラフィックデザインを手がける。2012年同社の宣伝・デザイン部長およびエグゼクティブクリエイティブディレクター、2017年よりフリーランスとして活動。
主な仕事:グローバルブランドのクリエイティブディレクション(「クレ・ド・ポー ボーテ」「SHISEIDO」「INOUI ID」といったグローバル展開ブランドのグラフィック、CI、広告+パッケージ+スペースのデザインをトータルにディレクションする)、国内ブランドのクリエイティブディレクション及びアートディレクション(「PERKY JEAN」「男のギア」「RECIENTE」「エリクシール」「PN」「ZEN」などの化粧品広告をはじめ、「AYURA」「ISSEY MIYAKE」「TSUMORI CHISATO」などのアートディレクション&CIデザイン)、『花椿』誌アートディレクション。
主な受賞:2012年亀倉雄策賞、2012年東京ADC会員賞、2005年・2003年東京ADC賞、2006年・2002年・2001年ニューヨークADC特別賞、2013年・2010年・2008年JAGDA賞、1990年JAGDA新人賞、1992年東京TDC金賞、など受賞。
デザイン団体での活動:JAGDA国際委員長、東京TDC理事、東京ADC会員、AGI会員
教育:女子美術大学教授(2017年~)、金沢美術工芸大学客員教授、大阪芸術大学短期部客員教授
ポスターの販売
サイズ:B1(1,030mm×728mm)
価 格:1枚1,080円(税込)
取扱店:広島平和記念資料館(原爆資料館)
広島市現代美術館
JAGDA事務局
JAGDA ONLINE SHOP(http://shop.jagda.org)
ほか
ポスターの展示
歴代の「ヒロシマ・アピールズ」ポスター全22作品ほかを、一堂に展示します。
名 称:「ヒロシマ平和ポスター展 PIECES FOR PEACE 2019」
会 期:7月24日(水)~31日(水)
会 場:旧日本銀行広島支店
ポスターの掲出
「ヒロシマ・アピールズ」ポスター2019を拡大出力し、広島市内のバス停に掲出します。
期 間:8月5日(月)~18日(日)
場 所:広島市内のバス停(25カ所)
協 力:エムシードゥコー株式会社