2012.08.01
JAGDAは、(財)広島国際文化財団と共同で、1983年から1989年まで毎年会員代表1名が「ヒロシマの心」を言葉を超えて訴えるポスター「ヒロシマ・アピールズ」をボランティアで制作し、国内外に向けて平和を希求する活動を行ってまいりました。2005年、広島の被爆60周年を機に活動を再開。この度、2012年版のポスター(シリーズ15作目)を奥村靫正氏(東京)が制作いたしました。
タイトル:「HEIWA OHASHI」
デザイン:奥村靫正(おくむら・ゆきまさ)
主催: 財団法人広島国際文化財団、社団法人日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)広島地区
協力: 凸版印刷株式会社、株式会社竹尾
詳細: JAGDA広島地区
作者コメント
戦後生まれの世代として初めてヒロシマ・アピールズのポスターを依頼されました。後日、広島市中を歩き廻り、イサム・ノグチによる平和大橋欄干をテーマとすることに決めました。日暮れまでスケッチと6×6のフィルムカメラによる撮影をし、東京に戻り制作の準備。写真を選び、大判のプリントを元に、墨、面相筆によるトレイスを始めました。ロゴも手描きとし、断続しつつも作業は2週間程だったでしょうか。何故この方法を選んだのかと言いますと、1947年生まれの私にとって、広島というテーマに対してコミットするためには、自己表現ではなく、労働(自らの作業)を加えることが、唯一の方法だと信じたからです。
作者略歴:奥村靫正
1947年愛知県生まれ。1968年桑沢デザイン研究所卒。1970年WORKSHOP MU!! の創立に参加、日本のロックミュージックの数々のアルバムデザインに携わる(はっぴいえんど・キャロル・サディスティックミカバンド・大滝詠一等)。1979年ザ・ステューディオ・トウキョウ・ジャパン設立、Yellow Magic Orchestraのアートディレクターとして、アルバム、ポスター、映像、ステージ、コマーシャルなどを手がけ注目される。他、山下達郎、佐野元春、ムーンライダース、加藤和彦、チェッカーズ等のアルバムアートディレクション。Y.M.Oを中心としたアートディレクションにより1982年からADC賞を4回受賞。ブックデザインでは林真理子、村上龍、中沢新一等の書籍を手がける。1985年日本画の様式をとり入れたグラフィック作品を制作。1989年日本で初のPCによるグラフィック作品を制作。1990年宮内庁より大嘗祭のための画家に選定され絵画をおさめる。1997年日本パリ文化会館「デザインの世紀展」ポスターを制作。1994年桑沢学園第2回桑沢賞、2003年グッドデザイン賞金賞、2007年NY「The One Show」デザイン部門金賞、桑沢学園第15回デザイン・オブ・ザ・イヤー賞など受賞多数。近年では、2009年福岡伸一『動的平衡』、2011年篠山紀信写真集『ATOKATA』のブックデザインをおこなう。(株)TSTJ アートディレクター。女子美術大学芸術学部デザイン学科教授。東京ADC会員、JAGDA会員、東京TDC会員。
展覧会情報
●ヒロシマ・アピールズ・ポスター2012 発表記念「ヒロシマ平和ポスター展 pieces for peace 2012」
会期:8月9日(木)~16日(木)10:00-19:00(最終日は16:00まで)入場無料
会場:被爆建物 旧日本銀行広島支店(広島市中区袋町5-21)
ポスター販売のご案内
・サイズ:B1
・価格:1枚1,050円(税込)
・購入方法:(1)美術館
・広島平和記念資料館(原爆資料館)ミュージアムショップ
・広島市現代美術館 ミュージアムショップ
(2)書店など
・廣文館:金座街本店、広島駅ビル店、新幹線店、アルパーク ブックガーデン
・紀伊國屋書店:広島店
・MARUZEN&ジュンク堂書店:広島店、福屋駅前店
・ピカソグラフィックステーション
(3)JAGDA ONLINE SHOP(http://shop.jagda.org)