2012.01.28
受賞者 :澁谷克彦(Katsuhiko Shibuya)
受賞作 :化粧品会社のイメージポスター「SHISEIDO」(cl:資生堂)
作品発表:年鑑『Graphic Design in Japan 2012』(2012年6月25日(月)発行/六耀社刊/定価15,750円)
授賞式 :2012年6月9日(土)富山市・富山国際会議場〈2012年度JAGDA通常総会会場にて〉
展覧会 :第14回亀倉雄策賞受賞記念 澁谷克彦展
2012年3月27日(火)〜4月27日(金) 東京・クリエイションギャラリーG8
2012年10月18日(木)〜28日(日) 新潟・新潟県立美術館 2F県民ギャラリー
選考経緯
1. 第1次選考(2011年12月)
・年鑑『Graphic Design in Japan 2012』選考会において、2,484作品の応募作品を対象に、30名の選考委員が候補作品を選出。
・年鑑の選考で高得票(選考委員数の違いにより、入選ボーダー票数が一般グラフィックの各カテゴリーと、インタラクティブデザインおよび映像作品カテゴリーとで異なるため、一般グラフィックを基準として、コンピュータで補正したスコアを使用。補正スコア22.4票以上)を獲得した作品を候補としたが、出品数が多いポスターのボーダーラインを下げ、候補に加えた方が良いとの指摘があり、その選出は事務局に一任された。
・結果、ポスターに関しては補正スコア21.6票以上を基準とし、全42作品の中から、過去の受賞者7名(浅葉克己、佐藤卓、永井一正、仲條正義、服部一成、原研哉、松永真)の作品18作品を対象外とし、残る17名の作品24作品を選出した。
2. 最終選考(2011年12月15日)
・ひとり1作品を候補とするというルールに従い、今回は、選考委員が同一作家の作品を、討議の上、1作品ずつに絞り込む作業を行った(対象者:葛西 薫、菊地敦己、佐野研二郎、高谷 廉、渡部智宏/平綿久晃、渡邉良重)。
・全17作品を対象に選考委員がひとり3票を持って投票を行った。そこで5票以上を獲得した上位3作品(葛西氏、澁谷氏、永井氏の作品)が最終候補となり、決選投票で8票を獲得した、澁谷氏の作品が選ばれた。
・資生堂の企業広告シリーズは、当初雑誌でスタートした実験的な試みだった。澁谷氏はこのシリーズを通じて、資生堂のアイデンティティともいえる唐草模様と長年向き合ってきたが、遂に「新たな時代のものに生まれ変わらせた」として評価された。ある種の古さとアバンギャルドが同居する作品には、描きたいという作家の絵心や、グラフィックアートの底力が感じられたと評されている。
*最終選考委員会メンバー
・亀倉雄策賞運営委員=永井一正(選考委員長)、浅葉克己、勝井三雄、佐藤晃一、佐藤 卓、
仲條正義、原 研哉、松永 真
・ゲスト選考委員= 片岸昭二、後藤繁雄、野又 穫
候補作品(出品者名50音順)
・ポスター「串揚 伊佐」(出品者:池上直樹 cl:串揚 伊佐)
・ポスター「あかるい鬱展 出品作品」(出品者:葛西 薫 org:「あかるい鬱展」実行委員会)
・ブック・エディトリアル「ニクキュー」(出品者:菊地敦己 cl:ニューヨーカー)
・ポスター「ベルビー赤坂」(出品者:喜多昭夫 cl:メトロプロパティーズ)
・ジェネラルグラフィック「エアボンサイ」(出品者:工藤”ワビ”良平/中西”サビ”一志 cl:ワビサビ)
・ポスター「TRAINING TRACE」(出品者:小杉幸一 cl:日本プロサッカー協会)
・ジェネラルグラフィック「1_WALL」(出品者:佐野研二郎 cl:ガーディアン・ガーデン)
・ポスター「SHISEIDO」(出品者:澁谷克彦 cl:資生堂)
・ポスター「白馬村」(出品者:新村則人/庭野広祐 cl:白馬村観光局)
・映像「ウーロン茶プレミアムクリア」(出品者:高井 薫 cl:サントリー)
・ポスター「Works of International Graphic Arts Show」(出品者:高谷 廉 cl:岩井通商)
・複合「LOUIS VUITTON FOREST BOX」(出品者:永井裕明 cl:ルイ・ヴィトン ジャパン カンパニー)
・ポスター「SO+ZO展」(出品者:長友啓典 cl:桑沢デザイン研究所)
・パッケージ「水の香2011」(出品者:信藤洋二 cl:資生堂)
・ポスター「WORK SHOP展」(出品者:山本ヒロキ cl:青山ブックセンター)
・ジェネラルグラフィック「gontiti」(出品者:渡邉良重 cl:エピック・レコード)
・環境・空間「24 ISSEY MIYAKE Sapporo」(出品者:渡部智宏/平綿久晃 cl:イッセイミヤケ)
[記:亀倉雄策賞事務局/敬称略]