第5回亀倉雄策賞 仲條正義 NAKAJO Masayoshi

受賞作:個展「仲條のフジのヤマイ」ポスター(adv:クリエイションギャラリーG8)

受賞のことば

もう出会うことのない賞と思っていた。
昨今の受賞者も、原研哉、佐藤可士和と新しい時代に移っていた。広告もグラフィックも強い刺戟を待望していたし、新人といわれた人もすっかり力をつけていて、誰でも賞を獲得できる位置にいた。私の受賞で、正直なところ、すこし過去に引き戻してしまった。とはいえ黙して他に譲る気もないが、未だ若い候補者と競えたことは幸運であった。
’60年代のデザイン環境のなかで亀倉さんの作品に出会えた。古い池袋の駅舎の壁に連貼りされたニコンのポスターに若い鬱屈した心が救われた。デザインには未来があると感動した。40年も過ぎてこの運命につながった。亀倉さんへの感謝とともに、あの時感じたデザインの感動を今後に伝えることができるように努力したい。

仲條正義

仲條正義

NAKAJO Masayoshi

1933年東京生まれ。1956年東京芸術大学美術学部図案科を卒業。資生堂に入社、宣伝部配属となる。1959年同社を退社し、デスカに入社。1960年フリーランスとなり、翌年仲條デザイン事務所を設立。 主な仕事には、長年手がけている資生堂PR誌『花椿』、ザ・ギンザ、タクティクスデザインのアートディレクションおよびデザインのほか、松屋銀座、ワコールスパイラル、東京都現代美術館、細見美術館のCI計画、資生堂パーラーのロゴタイプとパッケージデザイン、グランデュオのロゴ、東京銀座資生堂ビルのロゴタイプとサイン計画などがある。 これまでにADC賞、ADC会員最高賞、原弘賞、勝見勝賞、TDC会員金賞、毎日デザイン賞など受賞多数。1998年には紫綬褒章を受章。
(2003年6月現在)

掲載書籍:『JAGDA年鑑2003』