- デザイン料金表
- 制作料金算定基準
- デザイン制作契約約款
デザイン制作契約約款
社団法人日本グラフィックデザイナー協会/JAGDAは、本契約約款において、著作権法にもとづき、当協会会員であるデザイン制作者とデザイン発注依頼者との制作契約上の基本的な権利と義務を規定します。デザイン発注依頼者(以下依頼者とします)とデザイン制作者(以下制作者とします)とは、互いに協力して信義を守り、制作契約上の義務を誠実に履行しなければなりません。
第1条 制作料金
- 制作料金は、「JAGDA制作料金算定基準」によって定めるものとします。
- 依頼者と制作者の長期にわたる関係を前提とする継続的契約、または広く総合的に諸制作物を制作する契約等については、「JAGDA制作料金算定基準」を参考にして、双方協議のうえ独自の基準を作ることができます。
- 制作物の性質等に応じてロイヤリティ方式をとる場合は、「JAGDA制作料金算定基準」を参考に双方協議のうえロイヤリティの金額、売上に対する比率等を決めます。
- 依頼者が制作者に対し同業種・同種商品に関する制作を禁止し、または制作時間を一定期間独占するなど、制作者を拘束する場合には、金額について双方協議のうえ、それに見合う拘束料を別途支払う必要があります。
- 次の場合、当事者は制作料金の変更を求めることができます。
- 制作の追加・変更があったとき(ただし依頼者の指示による制作中止については第6条を適用)
- 制作期間または使用期間の変更があったとき
- 制作物の使用目的の追加・変更があったとき
- 依頼者が制作物の再利用(リピート)を行うとき
- 制作が長期間にわたる場合で、物価・賃金等の変動により当初の料金が明かに不適当と認められるとき
第2条 契約方法
- 依頼者と制作者との制作契約は、制作者の提出する見積書をもとにして、制作物の著作権(著作者人格権および著作財産権)の態様、使用目的および使用期間、納期、制作料金、支払方法等の契約条件を定め、契約書を取り交わして成立します。
- 見積書および契約書は、原則として当協会所定の書式によるものとします。
- 依頼者がひとつの仕事を複数の制作者に発注する場合には、そのことを必ず事前に制作者全員に知らせなければなりません。
第3条 著作者人格権
- 制作物の著作者人格権(公表権、氏名表示権、同一性保持権)は、どのような形式の制作物についても、制作者に帰属します。
- 著作者人格権は、譲渡することができません。
- 制作者は、制作物の種類・性質等に応じ、制作物に氏名を表示し、または表示しない権利を有します。
- 依頼者は、制作物のデザインの全部または一部について変更・修正等を加えることができません。
- 前各項について当事者の間に別の合意が成立している場合には、その合意によります。
第4条 著作財産権
- 制作物の著作財産権(複製権、放送権、翻案権その他の著作権法21条ないし28条に規定する諸権利)は、どのような形式の制作物についても、制作者に帰属します。
- 制作者は制作物の著作財産権を譲渡することができます。
- 依頼者は、使用ずみまたは不採用の原稿・原画等を、すみやかに制作者に返還しなければなりません。
- 依頼者は、制作者との合意による使用目的および使用期間の範囲内で、制作物をその種類・性質等に応じ排他的に複製使用することができます。
- 依頼者は、制作者の承諾のない限り、制作物の使用目的を追加・変更し、または制作物を使用期間外に使用(リピートを含む)することができません。
- 制作者の構想段階の制作物およびプレゼンテーション段階の制作物についても、第3条および本条を準用するものとします。
- 前各項について当事者の間に別の合意が成立している場合には、その合意によります。
第5条 機密保持
- 当事者は、制作の過程で知った相手方の事業上の機密を第三者に洩らしてはなりません。
第6条 契約の解約等
- 依頼者は、制作が完成しない間は、制作者に通告することにより、契約の全部または一部を解約することができます。
- 前項の場合、依頼者は約定の制作料金の全額を制作者に支払わなければなりません。ただし、制作者が解約によって支出を免れた実費等については、双方協議のうえ控除することができます。
第7条 契約の解除
- 当事者の一方が本契約約款に違反した場合、相手方は催告のうえ契約を解除することができます。
- 前項の場合、解除を受けた当事者は、相手方の損害を賠償しなければなりません。
第8条 その他
- 本契約約款に定めのない事項については、双方がその都度誠実に協議して問題の解決にあたるものとします。
以上